RATP(パリ交通公団)は10月12日、パリ・メトロの14号線(自動運転)で、仏アルストム製の新車両の運用を開始した。これまでに4本が納入済みで、そのうちの1本が就役した。新車両は従来の6両編成が8両編成へ改められた。全長は120メートルと仏最長となった(1000人乗り)。
RATPは2015年に新車両をアルストムに発注した。サンラザール駅からパリ北郊外のサントゥアン市役所(セーヌサンドニ県)までの延伸区間は今年12月半ばに開業する予定で、これにあわせて新車両を投入する。現在の14号線の南端であるパリ市内のオリンピアード駅からオルリー空港までの延伸区間は、パリ五輪が予定される2024年の開業を見込む。14号線はこれらの延伸により、全長が9kmから27km(21駅)へ延びる。1日の旅客数は、現在の55万人(新型コロナウイルス危機前)から、2024年には100万人へ増える見通し。
アルストムは新車両を、2021年中に20本程度納入する。4年間に渡り、月間に2本のペースで納入する。なお、14号線でこれまで運用されてきた車両は、2021年以降に自動運転が計画される4号線で用いられる。4号線で使用されている車両は6号線に回される。