アルプ・マリティム県で集中豪雨、大きな被害

仏南東部のアルプ・マリティム県で2日から3日にかけて集中豪雨が発生した。3日夜の時点で18人が行方不明となり、うち8人は生存が絶望視されている。4日までに2人の死亡が確認された。また、大きな物的被害が出た。
被害は、ニース市北方の山岳地方に集中している。記録的な集中豪雨により、ベジュビ、ティネ、ロワヤといった普段は水量の少ない小さな河川が大幅に増水し、川岸の数十軒の家屋が全面的に倒壊した。道路や橋梁の崩壊も数多く発生した。消防の出動件数は395回に上り、379人の避難(うち140人はヘリコプターによる救助)に協力した。渓谷沿いに孤立した村落も多く、道路の崩壊により救援の手が入りにくい状況が続いている。通信も寸断されているため、安否の確認作業も困難に直面している。また、国境を挟んでイタリア側にも同様の被害が出ている。
最も大きな被害が出たサンマルタン・ベジュビ市では、24時間に500mmの降水量を記録。これは、平年の10月の降水量の3倍に相当する。
今回の集中豪雨は、大西洋上で発生した暴風雨「アレックス」が間接的な原因となっている。通常、暴風雨は西部から東部へと早いペースで通過するが、今回は低気圧に阻まれて停滞し、その気圧配置の下で、地中海からの湿った空気が冷たい空気とぶつかって、集中豪雨が発生した。温暖化に伴い、地中海の水温が上昇し、沿岸に集中豪雨をもたらす事象は近年に増えており、数週間前にもバール川で大規模な水害が発生したばかりだった。