仏LVMH、ティファニー買収をめぐり逆提訴

高級ブランド大手の仏LVMHは9月29日、米宝飾品大手ティファニーの買収に関する係争について、米デラウェア州の裁判所にティファニーを逆提訴したと発表した。LVMHは昨年11月にティファニーと買収で合意したが、今年9月初めに仏外務省から買収実施の延期を要請されたことを受けて、買収を断念すると発表。これに不満のティファニーが買収実施を求めてLVMHをデラウェア州の裁判所に提訴した。LVMHは、買収合意にはMAC条項(対象会社の事業等に重大な悪影響を及ぼす事由が発生した場合には、買い手が取引から離脱できる権利を規定)が設けられており、新型コロナウイル危機がティファニーにもたらした打撃は壊滅的で、持続的であるとして、新型コロナウイルス危機を買収に悪影響を及ぼす事由であるとみなし、買収計画の撤回に妥当性があると主張した。また買収合意ではティファニーによる株主配当は認められていたが、LVMHは、危機に対応して株主配当を見直すべきであったのに高額配当を行うという経営判断の誤りを犯したとティファニーを批判した。ティファニーは29日、LVMHの主張を全面的に退けた。なお、裁判所での審理は2021年1月5日に始まる予定。