職場復帰する従業員の心理状態に懸念

新型コロナウイルス対策のロックダウンと夏季休暇を経て9月から職場に復帰する従業員の心理状態に関して、労働医学や労働心理学の専門家が懸念を強めている。多くの企業は、ロックダウン疲れを考慮し、しっかりと夏休みをとった上で、9月からの業務再開に備えるように従業員に促してきたが、秋以降は業務の遅れを挽回するためにできるだけ休みをとらずに勤務することを求めている。
従業員の側からすると、久々に復帰した職場で春から積み上がった未処理業務を前にして感じるストレスに加えて、テレワークから出勤への切り替えに伴い、公共交通機関の利用による感染リスクの増大に不安を感じる上に、職場での感染防止対策に不備があれば、不安は一層強まる。こうした状況で従業員は、自分の健康や安全が軽視されているという不満感を抱く可能性もあり、職場の緊張が高まりやすい。さらに9月は学校の再開などにより、職場外での心配事も抱えている従業員が多い。
こうした事態を考慮し、一部の企業では、人事担当者が管理職を集めて従業員の心理問題への注意を促し、その対処方法をコーチしたり、従業員に定期的に質問票を渡して悩み相談を行うなどの努力をしているという。専門家は個別のケースに対する対応だけでは不十分であり、テレワークの影響もあって弱まったチームワークを再強化する必要もあると指摘している。