仏競争当局、製薬3社を罰金処分に

フランスの競争当局は9日、加齢黄斑変性の治療薬を巡り不当行為があったと認定し、製薬会社3社に対して総額4億4500万ユーロ弱の罰金処分を言い渡した。
スイスのロシュの子会社である米ジェネンテックは、加齢黄斑変性の治療薬ルセンティス(ラニビズマブ)を開発し、欧州市場では2007年に発売した。欧州における販売はスイス大手のノバルティスが担当した。他方、ジェネンテックは2000年代初頭に抗がん剤のアバスチン(ベバシズマブ)を開発。欧州市場における販売は2005年に開始され、こちらは親会社のロシュが販売を担当した。その後、アバスチンには加齢黄斑変性の治療効果があることが判明、加齢黄斑変性の治療薬としては正規の承認がないまま、この疾病の患者に処方されることが増えた。1回の注射薬の価格は、ルセンティスの1161ユーロに対して、アバスチンは30-40ユーロと安く、これが処方増の背景にある。2008年に仏当局は承認に向けた手続きを開始したが、ルセンティスの販売減少で損をする立場にある3社はその阻止に向けて結託し、医師らに対して処方転用のリスクを喧伝するなどのキャンペーンを展開するなどした。競争当局はこれについて、キャンペーンにおいては虚偽の主張も含まれており、3社が合計で握っていた優越的地位を乱用する行為だったと認定。ノバルティスに対して3億8500万ユーロ、ロシュ(及び子会社のジェネンテック)に6000万ユーロ弱の罰金処分を言い渡した。