政府、アクション・ロージュマンから10億ユーロ以上を徴収か

経済紙レゼコーは7日付で、政府が2021年予算法案の枠内で、アクション・ロージュマンから10億ユーロ以上の現預金を政府予算に繰り入れる予定だと報じた。
アクション・ロージュマンは、企業からの拠出金を財源とする労使共同運営の金庫で、主に勤労者の住宅整備などの公益事業を行っている。マクロン政権は、自らが掲げた構造改革の一環としてアクション・ロージュマンの改革にも取り組む姿勢を以前から示しており、2020年予算においても5億ユーロの現預金を吸い上げた経緯がある。新型コロナウイルス危機の中でも改革を継続する方針を示すため、象徴的な案件としてアクション・ロージュマンの改革に意欲的に取り組むものともみられている。
アクション・ロージュマンについては、ガバナンスの機能不全などの問題点が取り沙汰されて久しい。本分である住宅建設事業が進んでおらず、運営費用の効率化が遅れているなど批判も多い。ただ、カステックス首相が労使との対話路線を標榜する中で、労使共同運営の組織に政府が介入を強めるには、微妙なかじ取りが必要になる。
アクション・ロージュマンは2018年時点で80億ユーロの現預金を積み上げていた。新型コロナウイルス危機の経済対策などに伴い財政収支が一段と厳しくなる中で、政府にとって好都合の貯金でもある。