仏政府の新型コロナ感染防止アプリ、依然として普及せず

仏政府の新型コロナ感染防止アプリ「StopCovid」に対する厳しい見方が、政府内でも増えてきた。カステックス仏首相は8月26日、国営放送局フランス・アンテール上で、「StopCovid」は期待通りの成果を上げていないと認めた。
「StopCovid」は投入から3ヶ月を経たが、仏保健総局によると、ダウンロード数は230万件に留まっており、7月初めの200万件程度からほとんど増えていない。この数字は、仏人口と比較すると僅かに過ぎない上、ダウンロードした人々の中には、「StopCovid」を利用してない人もいる。また、「StopCovid」をアンインストールした人々も数十万人はいると見られている。
「StopCovid」の有効性は、その普及度次第とされており、十分なユーザー数が確保されていないことから、「StopCovid」を利用して自らの感染を届け出た人々の数は、3ヶ月で1725人に留まっている。現時点では、毎日6000人の新規感染者が発見されており、「StopCovid」の効果は無視できるレベルに留まっている。また、「StopCovid」により感染リスクがあるとのアラートを受け取った人々の数は、6月初め以来で103人に留まっている。これらの人々のうち3分の1は過去10日間でのものであり、増加のテンポは速まっているが、それでも不十分なものであることに変わりはない。
「StopCovid」に反対する勢力は、このような結果は「StopCovid」のコスト(月12万-20万ユーロ)には見合わないと主張している。
「StopCovid」に対しては個人情報保護の観点からの批判があった上、仏政府の技術的選択によりその他の欧州諸国の同種のアプリとの互換性がないなどの問題も「StopCovid」の普及にブレーキをかけたが、仏では、新型コロナ感染症の再燃の兆しが強まっており、「StopCovid」には巻き返しのチャンスもあると見られる。保健総局では、新型コロナ危機は終わっておらず、「StopCovid」は感染リスクが高い人々の特定に有効だと説明しており、今後数週間のうちに、より使い勝手がよい新バージョンを投入する方針。