グルノーブルの麻薬密売団動画が物議に、野党勢力は治安懸念で政府を追及

グルノーブル市内で撮影された麻薬密売団によるものと思われる動画がインターネット上で拡散し、物議を醸している。この動画は、グルノーブル市内のミストラル地区で撮影されたもので、アサルトライフルや防弾チョッキで武装し、覆面をした者たちが、子供の遊び場に接して設置された仮設の麻薬密売所を護衛している様子などが撮影されていた。麻薬密売団が、競合の組織に対して自らの力を誇示する目的で撮影し、公表したものと考えられている。グルノーブル地検は26日の時点で、この動画を容認しがたいとして厳しく糾弾し、麻薬取引の対策に不退転の決意で臨むと強調した。当局は、動画に登場する人物らを特定するための捜査を開始し、27日未明には市内で捜索などを実施したが、逮捕者などはなく、成果は薄かった。
グルノーブル市では麻薬密売団の間の抗争がこのところ激化している。ミストラル地区を含む選挙区から選出されたシャラス議員(与党LREM所属)によると、市内では過去2ヵ月間では7回の銃撃戦があり、3人が死亡している。
政府の治安問題に関する弱腰を批判する論調は根強くあり、折しも、オードフランス地域圏議長を務める保守派のベルトラン氏は、27日付の日刊紙ルフィガロとのインタビューの中で、現在の状況を「時計仕掛けのオレンジ」に例えて、無償の極端な暴力が国内で横行していると糾弾。マクロン大統領に対して政策の見直しを呼びかけた。ベルトラン氏は次期大統領選挙への出馬の是非を検討中とされている。