アフリカで新型コロナウィルス感染者数の増加が加速

WHO(世界保健機関)が集計したデータによると、7月29日時点でアフリカでは87万2000人の新型コロナウィルス感染者が確認され、少なくとも1万8475人が死亡した。アフリカの人口は世界の1/6を占めるが、新型コロナウィルスの感染者数は世界の5.45%、死者数も2.8%を占めるに過ぎず、依然、被害の規模は欧州やアメリカに比べてはるかに小さい。しかしWHOでは、アフリカでの感染者の増加が最近になって加速していることに強い危機感を示している。アフリカは、感染の大波が到達する前に外出規制措置等を導入したことなどで初期には感染を抑えることができたが、経済面での必要からこれを緩和せざるをえなかった。
国別では、南アが圧倒的に感染者が多く(45万9761人)、世界でも5番目につける。死者は公式には7257人(1.6%)だが、さらに1万7000人程度の隠れた死者が出ているというのが専門家の見方だ。南ア政府は7月から9月にかけて感染がピークを迎えると予想している。サブサハラで南アに次いで感染者が多いのがナイジェリアで、ラゴスを中心に感染者は4万1000人、死者は860人。南アの4倍の2億人の人口を抱えるナイジェリアの数字が比較すると極めて少ないのは、検査件数が南アの1/10に止まっているためと分析されている。サブサハラで次に感染者が多いのがケニア(感染者1万8000人、死者285人)で、エチオピア、カメルーン、コートジボワール、マダガスカル、セネガル等が続く。感染の急拡大が続くケニアは飲食店での酒類の販売を禁止し、夜間外出禁止措置もさらに1ヶ月延長した。今年いっぱいは小中高校を完全休校とすることも決めている。一方、小国ジブチは人口100万人に対して感染者5068人を確認しているが、政府は、検査件数が多く感染者の追跡を徹底しているためと説明。これとは対照的にタンザニアでは4月末に感染者509人という数字を発表したのみで、マグフリ大統領は、「タンザニアに感染者はもはやおらず、従ってマスクも着用しない」と宣言している。
なお、世銀は7月7日に発表した報告書の中で、コロナ危機に伴う経済的打撃によりアフリカのGDP(国内総生産)は2020年に1.7-3.4%後退し、5000万人が極貧状態に陥るとの予想を発表した。新型コロナウィルスとその影響への対処を後押しするため、これまで支援を受けたことのなかった南アへIMFが初めて43億ドルの緊急支援を発表したほか、つい最近では、アフリカ開銀がルワンダに9800万ドル、ガーナに6900万ドルなどの支援を発表している。
Le Monde、AFP 2020年7月29日