ブルターニュ地方のベンチャー企業Towtは、大型の帆走貨物船の建造計画を進めている。2021年中の就役を目指す。
Towtは2011年に設立された。現在は3隻の帆船(積載量が各40、80、10トン)を用いて貨物海運のサービスを提供している。年商は30万ユーロ。同社は、事業のスケールアップを図る目的で、全長78メートル、積載量1000トンの本格的な帆走貨物船の建造計画に乗り出した。2021年中に初号艇を完成させ、2024年をめどに4、5隻からなる船隊を構成する計画。新型の帆走貨物船は、ナント市に本拠を置くH&T社が設計。10ノットでの航行が可能で、建造費用は1000万-1200万ユーロがかかる。風力を推進力とするが、船上の各種のエネルギー需要は水中のプロペラの回転による発電により賄う。建造委託先は欧州対象の入札により10月までに決定する。資金調達は現在進行中だが、環境配慮型の輸送力確保に関心を持つセモワ(チョコレート)、ベルコ(コーヒー)、ロングトー(ラム酒)、エティック・ドリンクス(ワイン)が既に用船を約束している。