労働法典改正の業績評価:APC労使協約のリスクを指摘

2017年9月にマクロン政権が行った労働法典の改正について、その評価を行う鑑定委員会の中間報告書が28日に提出された。APCと呼ばれる労使協約の新制度について、労働者の権利を小さくする圧力になるリスクがあると指摘する内容。
同委員会は、労使代表と有識者らにより構成される。鑑定作業は新型コロナウイルス危機の発生前までの事案をもとに策定されており、危機の影響については今後の鑑定作業で取り上げられるという。
APC(パフォーマンス協約)とは、企業の運営のあり方に由来する必要性に対応する目的で、または、雇用を維持若しくは拡大する目的で、企業単位か事業所単位で結ばれる労使協約であり、労働時間、報酬、配置転換の条件について、産別協約とは異なる内容の合意を結ぶことができる。企業や事業所の実情にあわせて、柔軟に体制を見直すことが可能になり、例えば、雇用維持の交換条件として、従業員が労働時間の増加や賃金の引き下げ等を受け入れるといった場合に用いることができる。協約は期限付きで結ばれ、多数派労組の承認を得るか、従業員投票による承認を得て発効し、結ばれた協約は当局に提出されることを要する。成立した協約の適用を拒む従業員を、企業側は解雇することができる。
6月1日現在で、全国で371件のAPCが結ばれており、その業界は多岐にわたる。APCは、「雇用維持協約」など、過去に存在した複数の制度を統合する形で導入されたが、報告書は、導入以来で利用が大きく増えていると指摘。利用企業の大部分が中小企業であり、労働時間に関する協約がやはり大部分を占めるという。