貨物飛行船のフライング・ホエールズ、ボルドー近郊に拠点を整備へ

貨物輸送用の大型飛行船を建造するプロジェクト「フライング・ホエールズ」で、工場の建設場所がこのほど決まった。ボルドーから43kmの地点にあるラリュスカードに建設が決まった。発着場を含めて50ヘクタールという広い土地が確保でき、航空管制の観点からも、制約を受けずに飛行ルートにアクセスできる立地であることが決め手になった。工場は、長さ250メートル、天井までの高さが60メートルの規模になり、2021年半ばに着工される。最初の飛行船が完成するのは2023年の予定で、初飛行を2024年初頭までに成功させることを目指す。欧州航空安全機関(EASA)の型式証明を2025年に獲得し、商用サービスを開始する計画。工場では、年間2機から10機の生産へと段階的にスケールアップする予定で、将来的には200-300人を直接に雇用する。
このプロジェクトは2013年に開始された。フランス及び欧州における材木の輸送のために、トラックに代わる環境に良い手段を実現することを目的に構想された。道路インフラの整備による環境破壊をもたらすことなく木材を輸送することができ、荷積み時に飛行船は着陸せず、ウインチで引き上げる形で行う。ヘリウムを用いて浮上、エネルギー消費は航空機やヘリコプターの50分の1で済み、100%電動で操縦できる。プロジェクトの予算総額は4億5000万ユーロに上り、工場を誘致した地元のヌーベルアキテーヌ地域圏は事業主体に1030万ユーロを出資した。シーメンス・ガメサやヴェスタス(風力発電機を製造)、RTE(送電網運営主体)、ボロレ・ロジスティクスなど数社が輸送委託契約の付与を約束している。