競争当局は16日、ハム・豚肉加工品を巡るカルテルについて、12社を対象とする処分を決めた。合計で9303万7000ユーロの罰金処分を言い渡した。
違反行為は2011年から2013年にかけて行われた。当時、豚肉価格が顕著な上昇傾向にあり、ハム・豚肉加工品のメーカー数社は秘密裡に会合を開き、大手の食品小売業者からPB商品及び割安ブランド品の価格引き上げを勝ち取るため、共同歩調を取ることを申し合わせた。その一方で、と畜場に対しても、主要な調達原材料について、仕入れ価格を抑え込んだり、値下げを得る目的で、談合を行っていた。
カルテルの存在は、カルテルに加わっていたカンポフリオ(「アオステ」ブランド)とCoop(スイスの卸売業者)がそれぞれ競争当局に通報したことにより明らかになった。ただし、両社とも通報後にもカルテルに加わっていたことなどを理由に、競争当局は罰金処分の免除を認めなかった。罰金額は、Cooperlアルク・アトランティックが3553万ユーロで最も多く、ムスクテール・グループ(傘下に食品小売大手のアンテルマルシェ)が3175万ユーロ、フルリミションが1476万1000ユーロなどとなった。