一時帰休の組織的詐欺事件、パリ地検が捜査を開始

パリ地検は10日、一時帰休の特別制度を悪用した組織的な詐欺事件の捜査を開始したことを明らかにした。
一時帰休の特別制度は、新型コロナウイルス危機において、雇用を最大限維持する目的で導入された。一時帰休の対象者の収入を保障し、その費用の全額を国が負担するという寛大な内容だった。パリ地検は、関連当局から通報された2件の規模が大きい不正の疑いについて、複雑な組織犯罪を担当する全国レベルでの検事局という権限に基づいて、捜査を担当することを決めたと説明した。
一時帰休の特別制度については、対象者が就業することは認められないのに、企業が就労を求めるケースがあるといった不正の事案が取り沙汰されているが、今回の捜査はそうした不正ではなく、存在する企業を詐称して申請し、援助額を詐取するという手口の詐欺であり、2件の案件のうち1件では、オクシタニー地域圏で160社以上が詐称の被害を受けたものとみられている。全体として、170万ユーロを超える援助金が詐取され、外国の銀行口座などに渡ったとされている。
一時帰休の特別制度の費用総額は136億ユーロに上る。不正行為の発生は、事前検査を行わずに自主申告に基づいて援助を支給したことに関係があるが、政府はこの点について、緊急性に鑑みて手続きを簡素化することが必要だったと弁明している。