パリのノートルダム寺院、尖塔は焼失前の姿に再建へ

火災を起こしたパリのノートルダム寺院の再建について、尖塔が焼失前の形に再建される方針が固まった。バシュロ文化相が7月9日、「少なくともその外観において」焼失前の状態に再建されることで幅広いコンセンサスが得られている、と言明した。
火災では、屋根部分と、建物の中心に位置する尖塔が焼失した。屋根部分はそのほとんどが13世紀の建立時にできた木組みで構成されていた。尖塔は、19世紀になってビオレルデュックが作らせたもので、鉛製だった。13世紀にできた尖塔は高さが78メートルだったが、崩落の危険があったため18世紀に取り壊されていた。ビオレルデュックは、当時のゴチック趣味に即して、93メートルと高い尖塔を設計し、作らせた。今回の再建プランにおいては、新時代にふさわしい新しい考え方の尖塔を建設しようという声もあったが、伝統派はこれに反対。建立当時の設計に即した再建という選択肢もあったわけだが、結局、慣れ親しんだ19世紀の尖塔の再建に落ち着いた。
どのような建材を用いるかについてはまだ決まっていないが、9日に開かれたCNPA(歴史的建造物・建設全国委員会)の会合では、木材と鉛を用いた再建を求める意見が採択されたという。また、マクロン大統領は当初、国際コンペを開いて再建計画案を決めると説明していたが、コンペを経ずに再建案を決めることに落ち着く模様だという。