カステックス首相、年金改革を優先課題に

カステックス新内閣は8日、発足後初めて国会の代表質問に臨んだ。カステックス首相はこの機会に、年金改革を政府の優先課題の一つと位置付け、9日より労使代表との個別会談を開始して善後策を協議する方針を明らかにした。首相は、年金改革に取り組まないのは無責任だと言明し、意欲を再確認した。
年金改革は、マクロン大統領が選挙公約に掲げた施策の一つで、ポイント制導入による制度の一元化を柱としていた。年頭の大規模な抗議行動を経て法案が策定され、国会審議が進められる中で新型コロナウイルス危機が発生し、中断された格好になっていた。
カステックス首相は、「危機により新たな道が照らし出された」と述べて、この問題で軌道修正を図ることを示唆。具体的には、ポイント制導入より前に、危機で膨らんだ年金制度の赤字に関する対策を導入することを提案。首相はこれを、経済対策、介護保険、失業保険とあわせて包括的に検討する方針を示し、そのために労使協議を開始すると予告した。20日までには全体会議を開いて交渉の範囲などを具体的に決め、数ヵ月後をメドに合意の実現を目指すという。
労組側はいずれも、収支改善策を先に決めるのは本末転倒とみて政府の示した方針に反発している。