仏中古車販売、6月に過去最高水準に

投稿日: カテゴリー: 欧州自動車・モビリティ情報

AutoScout24の調査によると、フランスの中古車販売台数は6月に58万5744台に達し、過去最高水準を記録した。前年同月比で27.6%増加し、営業日数調整後でも増加率は15.5%となる。例年、夏季休暇前は中古車販売が好調だが、今年は新型コロナウイルス危機の影響で航空輸送や鉄道輸送が制限されていることが中古車の購入に拍車をかけた。
特に車齢が1年未満の中古車の販売が好調で、前年同月比で43%増加し、中古車販売全体の1割近くを占めた。これは在庫のだぶつきとも関連がある。今年からの排ガス規制基準の変更を見込んで、販売店が昨年末に駆け込み登録を行ったため、「走行距離ゼロの中古車」が増えたところに、3月以後はロックダウンの影響で在庫が捌けない状況が生じていた。それに加えて、危機の影響でレンタカー会社もコスト削減のために保有台数を削減したため、車齢の若い中古車の供給が急増した。車齢の若い中古車は政府の買い替え補助金の対象ともなるので、これも追い風となった。
他方では、価格の安い車齢16年以上の中古車の販売も33%増の10万台を記録した。これは低所得層世帯の多くが自動車なしに生活できない状況を反映していると考えられる。