統一市町村選挙の決選投票の投開票が6月28日に行われる。第1回投票で選挙結果が確定しなかった4922の市町村で投票が行われる。
市町村議会は任期が6年。選挙は候補リストに投票する形で行われる。第1回投票で過半数を握る候補リストがなかった市町村について決選投票が行われる。第1回投票で一定以上の得票率を達成した候補リストに決選投票へ進出する権利が認められるが、選挙協力を決めて候補リストを統合することもできる。第1回投票は去る3月、外出制限導入の直後に行われたが、決選投票は延期され、今回ようやく実現することになった。
市町村議会選挙は、それぞれの自治体が置かれている状況や争点が異なることから、全体的な傾向を捉えるのは容易ではないが、今回の選挙では特に、環境派政党EELVがどの程度躍進するかが注目されている。EELVが市政を握っている大都市は、改選前ではグルノーブル市のみだが、今回の選挙では、リヨン、マルセイユ、トゥールーズなどかなり多くの都市で勝利する可能性がある。EELVは2019年の欧州議会選挙でもフランスで第3位の政党となることに成功、気候変動への懸念を背景に、支持は上昇傾向にある。世論調査会社Elabeのサナネス氏は、人口3万人超の市のうち7-10程度をEELVが制する可能性があるとしたうえで、全体の数が260市であることを考えあわせる必要があると指摘し、予想される躍進の規模は相対的であることを強調している。リール市では、社会党の大物政治家であるオブリ現市長が、EELVのバリ候補が率いるリストの急追を受けており、結果が注目されている。