グランゼコール卒業生、高めの就職率を維持

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グランゼコール(エリート養成校)が作る連合組織CGEがまとめた年次調査によると、加盟195校の2018-19年度卒業生の6ヵ月後就職率は88.1%となり、前年を1.7ポイント下回った。それでも高めの水準を維持した。CGEは、調査実施が新型コロナウイルス危機が始まった3月になされた分もあり、多少の混乱が生じた可能性もあると指摘した。就業者の82.2%が無期雇用契約(CDI)を得たという。初任給は年額で3万5714ユーロとなり、前年比で2.3%の増加を記録した。6ヵ月後の時点の求職者は全体の10.2%を占めたが、こちらも2005年以来で最も低い部類に入る。2005年から2020年までにこの割合は9-20%の間で推移しており、経済危機の影響が特に大きく出た2010年に最も高い数値となっていた。今回の新型コロナウイルス危機がどの程度の影響を及ぼすかが注目されるが、CGEでは、2008年の経済危機と比べて、金融部門は足腰がしっかりしており、グランゼコール卒業生の需要は当時と比べてより堅調になるのではないかと予想している。また、危機の影響でテレワークの利用が拡大したことについては、就労条件の柔軟性が高まり、女性の雇用により有利な状況となることも期待できると指摘した。