検察当局、新型コロナウイルス感染症対策の不備を巡り予備捜査を開始

パリ地検のエイツ検事正は9日、新型コロナウイルス感染症への政府の対応に関係して一連の予備捜査を開始したと発表した。過失致死や過失傷害を含めた一連の容疑で責任を追及することが妥当であるかどうかを調べる。
閣僚や政府の責任を追及する一連の提訴が、NGOや労組、個人などから提起されており、パリ地検はこれまでに62件の提訴を受けている。これを踏まえて、予備捜査を開始することを決めた。環境犯罪を担当する全国管区検事局Oclaespが捜査を担当する。提訴をまとめる形で、全体で14件の案件の捜査がなされる。閣僚や行政当局、責任者らの責任の所在が焦点となる。検事正は、これは仮説だが、刑事責任が問われることになる場合、故意の伴わない過失となるだろうと思う、と述べた。
閣僚が職務遂行の過程で犯した犯罪は、特別法廷の共和国法廷(CJR)により裁かれる。共和国法廷には、これまでに、フィリップ首相をはじめとする閣僚らを相手取り84件の提訴がなされており、共和国法廷はこの件で今月中に対応を明らかにすることになっている。なお、9日には、数人の医師らが連名で、政府の責任を問う提訴を起こすと予告。医療行為への政府の不当な介入や、マスク等医療用品・医薬品の不足について、責任を問う提訴になるという。