外出制限下の仏国民、サーマルカメラを懸念

CNIL(仏個人情報保護機関)の苦情受付窓口によると、今回の新型コロナ危機中の個人情報保護に関する仏国民の最大の懸念は、企業によるサーマルカメラによる体温測定だった。CNILでは、苦情を受けて、社屋の入り口で手動で体温を測定することは可能だが、サーマルカメラによる自動測定は禁止されるという判断を下した。また、従業員の体温データの記帳も禁止された。CNILでは、通常は判断を下すのに数ヶ月をかけるが、今回は数週間で判断を下すことを余儀なくされた。一方、論議を醸した「StopCovid」(仏政府が音頭を取って開発した新型コロナ感染防止アプリ)に関しては、奇妙なことに苦情はあまりなかった。CNILでは、「StopCovid」はまだ専門的なテーマにとどまっているとの見方を示している。
一方で、危機中には、テレワーク監視ツールに関する懸念も浮上した。テレワークを余儀なくされた人々の一部は、例えば、キーロガーなどの違法ツールがパソコンに秘密裏にインストールされていたことを発見したという。また、Discord(チャット・ツール)やグーグルの協働型ソフトに関する教師や保護者からの問い合わせも多かった。ウェブカメラを使った遠隔試験に関しても、ウェブカメラが学生の個室を広角で捉えることから、苦情が寄せられた。
CNILでは、今回の危機を機に、国民が個人情報保護に関心を示すようになったのは喜ばしいことだとコメントしている。