イタリア政府、6月3日に出入国制限を解除へ

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イタリア政府は15日に開いた閣議で、外出制限の解除について決めた。新型コロナウイルス危機に伴い導入した出入国制限を6月3日に解除することを決定、国内の観光産業を今夏のシーズンに向けて支援する目的から、思い切った緩和の道を進むことを決めた。
イタリアは、新型コロナウイルス感染症による被害が最も大きかった欧州諸国の一つで、他国に先駆けて3月初頭の段階で外出制限を導入した。コンテ内閣は、15日に長時間に渡る閣議を開き、踏み込んだ一連の解除を決定した。具体的には、18日(月)から、同一州内であれば移動制限を解除することを決定。同じ日付で、バー・レストランと観光施設の営業の再開を認めることも決めた。次いで、スポーツクラブ、プール、体育館が25日(月)から再開され、劇場・映画館については、6月15日(月)からの再開が認められることになった。出入国制限は、欧州連合(EU)加盟国との出入国について、6月3日(水)に現行の制限を解除。同日以降は、EUからの入国者について、14日間の自主隔離は求められないことになり、国内全域を自由に旅行することが認められる。
コンテ首相は、市民の生命と健康を守るという大前提に変わりはないが、ワクチンの開発をいつまでも待って、それによって生産と社会の基盤に大きな打撃を及ぼすことはできないとし、リスクと共存することを受け入れるよりほかはないと述べて、制限緩和を正当化した。