27日午後に、パリ近郊コロンブ市(オードセーヌ県)で、職務中の警官隊に自家用車が突っ込む事件が発生した。警察官など3人が重軽傷を負った。テロ専門の全国管区検事局PNATは28日の時点で、テロ容疑にて捜査を開始した。
事件は27日の17時30分頃に発生。コロンブ市の道路で、自動車を対象に外出制限の違反者取り締まりにあたっていた警官隊に自家用車が突っ込んだ。パリ警視庁の白バイ隊に所属の隊員2人が重軽傷を負ったほか、市営警察官1人が負傷した。犯人は、現場近くに住む29才の男性ユセフ・Tで、意図的に警官隊をめがけて自動車を走らせた。犯人は逮捕された。
犯人は、「イスラム国」に忠誠を誓ったなどと供述している。イスラム過激派としては当局にマークされていなかったが、暴力事件で2010年に有罪判決を受けた前歴があった。また、2012年に精神病の発作を起こして入院したことがあり、検察当局は、犯人の精神鑑定を行った上で、責任能力の喪失はないと判断。その上で、テロ専門の検事局PNATが、テロ関係の殺人未遂容疑等で捜査を引き継ぐことが決まった。