仏ホテル大手のアコーは4月16日、AP-HP(パリ首都圏の公立病院の統括組織)との間で、回復期の新型肺炎患者の収容に協力することで合意したと発表した。パリ市内および北郊の3病院の患者を、パリ市内の3軒のホテル(ポルトラシャペルのイビスバジェット、バニョレとベルシーのイビス)で受け入れる。同社は、仏で展開する傘下の1600ホテルのうち300ホテルを政府のために用立ることを約束しており、その一部は医療従事者の臨時宿舎等として用いられているが、この枠で、回復期の患者受け入れ用の施設も提供する。アコーはホテル運営に事業を特化しており、患者の受け入れは、建物の所有者の同意を得た上で行う。なお、アコーを含むホテル各社は、宿泊施設の用立てを、実費のみを得て行っている。
このほか、入院の必要はない感染者をホテル等で受け入れるという試みも始まっている。これは、特に外出制限の解除後をにらんで、検査で陽性となった人に、家族等に感染を広げるのを防ぐ目的で、任意で隔離可能な施設を提供するという趣旨で、スペインとの国境に近いペルピニャンのカンパニール・ホテルで試験的に導入が始まった。