マクロン大統領のテレビ演説:5月11日から外出制限を段階的に解除へ

マクロン大統領は13日夜のテレビ演説で新型コロナウイルス対策の今後について方針を明らかにした。5月11日(月)に外出制限を段階的に解除する方針を示した。
大統領が新型コロナウイルスに関してテレビ演説を行うのは、外出制限の導入(3月17日)の直前以来でこれが4度目となった。外出制限は2週間の予定で導入され、さらに2週間延長されていたが、大統領はあと4週間継続した上で、段階的に解除するとの方針を示した。
大統領は演説において、医療関係者をはじめとして厳しい状況の中で努力する人々に感謝の念を表明した上で、外出制限の徹底により、ようやく状況に改善が見えてきたと説明。改善を確実にするために、今しばらくの努力が必要だと述べて、外出制限を、現状の条件を変えずに維持し、あと4週間、遵守を徹底すると予告。大統領はこの点について、全国で一律の条件を保つことが肝要だとして、自治体に対して、行き過ぎた条例を設定することは控えるよう促した。
5月11日(月)からの段階的な解除については、託児所から高校までの学校の再開を優先課題とすると言明。大統領は、外出制限により、高速インターネット環境などを持たない低所得層が、遠隔教育を受けられずに不利益を被っているとの認識を示し、学校の段階的な再開に優先課題として取り組むことを正当化した。高等教育機関については、「夏まで」は出席の伴う活動の再開は認めないとした。試験などは遠隔で行われることになる。
大統領は、企業の事業再開については、従業員の安全性確保のための措置を徹底した上で進めるとの認識を示した。外出制限そのものについては、高齢者などについては制限を当面の間継続するという形で、やはり段階的に解除する方針を示した。また、カフェ・レストラン、ホテル、劇場、映画館、美術館等については、5月11日時点で再開はできないとした。さらに、フェスティバルなど公衆が集まるイベントは、少なくとも7月半ばまでは開催を許可しないとした。
大統領はまた、5月11日から、市町村を通じて全国民にマスクを配布すると予告。公共交通機関などでマスクの組織的な着用を展開すると予告したが、着用を義務化するかどうかは明らかにしなかった。検査については、これまでは医療関係者と高齢者施設等を中心に行ってきたが、5月11日以降は、症状を呈したすべての人に検査を行い、すべての患者に自宅待機など適切な処置を適用すると予告した。このほか、欧州連合(EU)加盟国以外との国境封鎖は5月11日以降も継続するとした。
大統領は、企業及び個人への支援措置を強化することも予告。外出制限の継続中は既存の支援措置の継続を延長し、一部を拡大するとともに、観光・宿泊・外食・文化・イベント業を対象にした業界支援策を新たに導入すると約束した。個人向けでは、低所得世帯や学生向けの支給を早期に実施すると予告した。
政府は2週間以内に、外出制限の段階的な解除について、具体的なプランをまとめて公表する。