ブランケル教育相は3日、今年のバカロレア(高校卒業資格)試験について、筆記試験を中止すると発表した。出揃っている高校内の成績に基づいて合否を決めることとした。教育相はこれを、可能な限りで最も確かで、公平な方法だと説明した。追試となる口頭試験については、簡略化した形で維持するが、新型コロナウイルス対策の今後の推移次第では行えない可能性があることを認めた。日程としては、7月初頭の合否発表とその直後の口頭試問の実施という通常の日程をひとまず維持した。
バカロレアは国民のほとんどが受験する国家資格として象徴的な意味を持っている。試験が行われないのは戦後でこれが初めてで、大規模な学生運動が行われた1968年にも、筆記試験の代わりに小規模な口頭試験が行われていた。全国の学校は、3月16日から全面休校となっており、再開のめどはまだ立っていない。バカロレアの審査委員会は、授業再開から終了までの間の出席日数も成績決定において重視する方針だが、学年が終了する6月までに再開できるのかはまだ明らかになっていない。