国際航空運送協会(IATA)のドジュニアック事務総長は3月31日、新型コロナによる各国での国境封鎖で欠航した便の航空券が世界で350億ドル相当に上るとの推計を発表した。事務総長は、世界の航空会社は運航便のほぼ全面停止で収入がなく、払い戻しを実施するのに必要な資金に欠けると説明。払い戻しの代わりに航空券購入クーポン券の支給で対応することへの理解を求めた。
うち、欧州の航空会社は、合計で総額100億ドル(推計)に上る払い戻しに応じる義務がある。欧州連合(EU)では、欠航で利用できなかった航空券の取り扱いについては、原則的に払い戻しと決められているが、エールフランスを含む大半の航空会社は、航空券購入クーポンの支給で対応することを決めている。