2020年1月28日 編集後記

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アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所の解放75周年を記念する式典が27日に行われた。ホロコーストという未曾有 の悲劇の記憶すらすでに風化が目立ち、欧州の各地でまたしても反ユダヤ主義が復活しつつある(人間てほんとしょう がないねえ)。キリスト教諸国における従来型の反ユダヤ主義に加えて、近年はイスラム系移民が持ち込んだイスラム 教由来の反ユダヤ主義も台頭しており、ユダヤ人は双方から挟撃される恰好になっている。反ユダヤ主義に関する研究 や文献は大量にあり、その歴史的な説明も繰り返しなされているが、いまだになぜかその根源に迫りきれていないこと が原因なのかもしれない。この問題を考えることは、一神教や欧州文明の基盤をディコンストラクトする作業にもなる のだろうが、これはあまりにたいへんな作業で、誰かがやってくれるのを待つほかない。それを待ちつつ、各人は自分 の小さな範囲で、日々ユダヤ人問題を考え抜いていくしかない。