2020年2月25日 編集後記

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新型肺炎の急速な感染拡大はグルーバル化が直面した最大の試練の一つといえるだろう。この危機を早めに食い止める ことができるかどうかが、グローバル化の最大の受益者である中国の将来を左右するだろうが、イタリアをはじめとし て欧州諸国も足元に火がついてきたし、イランを中心とする中東地域への感染も同地域の防疫体制を考慮すると強い不 安を抱かざるを得ない。アフリカへの感染拡大も懸念されているが、もし中国発の伝染病がアフリカを席巻するような 事態になれば、同地域への中国の進出にも障害となる。アフリカは今や中国の草刈り場なのだから、中国には自国だけ でなくアフリカでも早めに感染防止策を展開する責任があるだろう。もっともそのために中国人が現地に向かえば、か えって感染が拡大するリスクがあるから、これは微妙だ。
隔離や封鎖は中国や北朝鮮のような独裁体制でのほうが一見実施しやすそうだが、情報の隠蔽、自由の制限、指導者の 利益のみを考慮する政策などに国民が強い不信感を抱いている状況では、当局の命令や指示が末端まで浸透しないきら いがある。武漢での新型コロナウイルス発生についてまたしても秘密主義の条件反射に負けた中国が、その後に公表し ている感染者数などに疑念がつきまとうのは当然だ。中国人は偉大な文明の民だが、習近平政権下での行動を見る限り、 むしろ野蛮さが目立つ。危険な感染症の発生を招くような食行動を繰り返しているのも食文化の歴史的厚みというより 行き過ぎた近年の成金趣味の結果のように思われる。今や世界は米中の2極支配下に入ってしまったことは明らかなのだ から(嫌な状況だが、現実だから仕方がない)、中国にはせめてもっと大人(たいじん)に相応しい徳の高い行動を期 待したいものだ。