パリ首都圏の医療機関、飽和状態に近づく

新型コロナウイルスの感染拡大で、パリ首都圏の医療機関は飽和状態に近づいている。首都圏の公立病院を統括するAP-HPは、この週末には集中治療室の収容能力が患者数の増加に追い付かなくなるとみており、対策の準備を急いでいる。
25日の時点で、首都圏では集中治療室に1100人の新型肺炎患者が入院している。首都圏の収容能力は1400-1500程度となっており、1日で100人を超える重篤患者が出ていることを考えると、あと数日で収容能力を突破する。パリ首都圏は人口が1200万人強だが、新型コロナウイルスの感染が進むと、この程度の収容能力では足りなくなるということになる。治癒した患者を退院させてゆくことで、収容能力をフルに使ってやりくりできそうだが、退院後に悪化する懸念や、また家族に感染を広げるリスクもあり、そう簡単にはゆかないという。外出制限の効果が出て、患者数の増加の勢いが鈍るまで、厳しい対応が続くことになるが、外出制限の徹底が難しい郊外問題地区を抱えるセーヌ・サンドニ県では、既に収容能力に余裕がまったくない状態だといい、これは逆に、外出制限に一定の効果があることを示唆してもいる。AP-HPでは、人手不足と装備不足(人工呼吸器など)、そして医薬品やマスクなどの物資不足を訴えており、医療体制そのもののの不備を問題視する声もある。