マヌ・ディバンゴさんが新型肺炎死、「アステリックス」のユデルソさんも死去

アフリカ出身のサクソフォーン奏者として活躍したマヌ・ディバンゴさんが24日、新型肺炎のため死去した。86才だった。新型肺炎により著名人が死亡したのは、フランスではこれが初めて。
ディバンゴさんは1933年にカメルーンで生まれた。15才だった1949年に勉学のため両親によりフランスに送られ、フランスでジャズを知り、音楽の道に進んだ。1950年代にベルギーとフランスで修業し、アルト・サクソフォーンで頭角を現したが、ピアノやビブラフォンなどマルチな演奏能力を持ち、1960年代にはニノ・フェレールなど当時のフランスの優れた歌手のアレンジャーとして、オーケストレーションも担当。奥行と構築力のある作風は、力量のある音楽家であることを如実に示している。1960年代末からは自身の名義で自作曲のレコーディングアーティストとしても活躍。肉感的な音色のサクソフォーンとボーカルをフィーチャーした「ソウル・マコサ」(1972年)は現代にも通じるファンキーな快作で、世界的なヒット曲となった。
これとは別に、24日には人気コミック「アステリックス」シリーズの作画で知られるアルベール・ユデルソさんも心臓発作のため死去した。92才だった。ユデルソさんは1927年生まれ。イタリア移民で1934年に帰化した。ディズニーのアメリカン・コミックスの影響下で制作を開始。生涯の相棒となるルネ・ゴシニ(1926-77年)とは1950年代に出会い、共同制作をするようになった。優れたストーリーテラーだったゴシニが原作、ユデルソが作画というコンビで送り出した「アステリックス」シリーズは、1959年に連載を開始。巻を重ねるごとに人気を増し、フランスコミックスを代表する作品となった。累積発行部数は2億3000万部に上る。ユデルソは1977年にゴシニが51才で早世した後も「アステリックス」シリーズの制作を続けたが、体力の限界を理由に2009年に刊行した作品を最後に引退。その後、実の娘との間で係争を経て和解し、シリーズは現在、原作・作画とも新世代の作家が引き継いで続いている。