アフリカ:主要産油国、新型肺炎と油価下落で財政難に

新型コロナウイルス感染症の世界的な流行による経済の減速と石油価格の下落(3月13日時点で35ドル)がアフリカの主要産油国を直撃している。
最も打撃を受けているのはアフリカ最大の産油国であるナイジェリアだ。ナイジェリアの2020年予算案は1バレル当たりの石油価格を57ドル、GDP成長率を2.93%として策定された。予算額は過去最大の338億ドルにのぼるが、石油収入が収入の半分以上を占めており、新型コロナウイルス感染症の流行が始まって以来で石油価格が20%以上下落した現在、予算の下方修正は必至の情勢となっている。また、感染症の震源地であった中国はナイジェリアの輸入の4分の1を占めており、物資の供給に混乱が生じている。ナイジェリア経済は2015年の油価下落が原因で2016年にリセッション入りした後、2018年には2.91%、2019年には2.27%のGDP成長を達成していた。
他方、石油収入が国家収入の70%以上を占めるアンゴラは2015年の危機を経験した後、今年は2.8%のGDP成長が見込まれていたが、世界的な感染症拡大と石油価格の下落によって成長の見込みは挫かれた。2020年予算案は1バレル当たりの石油価格を55ドルとして策定されている。国内の石油生産が減退し、石油インフラの老朽化と新たに発見された油田の生産性の低さという問題にも直面している。また、通貨切り下げによって債務残高は2019年に対GDP比95%にまで上昇した。
この他に、アルジェリア、エジプト、リビア、コンゴ共和国、赤道ギニア、ガーナ、南スーダン、南アフリカ、チャド、スーダンが影響を受けている。
新型コロナウイルスは16日時点でアフリカ29ヵ国における感染例が確認された。世界の他の地域と比べると感染者数は少ないが、医療システムの整備が不十分であることから、感染防止が急務となっている。
La Tribune Afrique 2020年3月16日