年金改革法案、下院を通過

年金改革法案が3日、下院を通過した。左右の野党勢力が提出した2本の内閣不信任案が否決された。
政府は、年金改革法案の国会審議が長引いていることを踏まえて、採決なしに法案を採択する憲法第49-3条の規定を発動した。この規定によると、内閣不信任案が採択されない限り、法案は採択されたとみなされることになる。保守野党の共和党と、左派3党(不服従のフランス、共産党、社会党)はそれぞれ内閣不信任案を提出したが、いずれの案も反対多数で否決された。採択強制措置の発動に抗議して、与党LREM所属の3議員は院内会派から脱退したが、与党の数の優位は揺るがなかった。
同日には、年金改革反対派の労組が合同で、全国で抗議行動を行ったが、参加者数はごく少なかった。パリでは主催者側発表でも2万人にとどまり、地方の抗議行動も同様だった。労組側は31日に抗議行動を予定している。
法案は上院で審議されるが、上院のラルシェ議長(共和党)は、年金収支改善に関する労使交渉の結果を待つため、法案審議開始を2週間延期するよう、政府に対して正式に要請した。これを認めると、夏前の可決成立という政府の日程に狂いが生じるため、政府はこれに難色を示している。他方、下院では、年金関連の第2法案の審議が続けて開始されることになっており、ここでも反対派の野党勢力による激しい抵抗が予想される。