パリ首都圏、公共交通機関の自由化加速を予告

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イルドフランス地域圏(パリ首都圏)のペクレス議長は、5日付の日刊紙ルパリジャンとのインタビューの中で、鉄道自由化を利用して、2023年から一部のローカル線の運営の民間委託を開始すると予告した。
ペクレス議長は、パリ首都圏の公共交通機関を統括するIDFM(イルドフランス・モビリテ)の会長を兼務している。ローカル線の運営は、IDFMの委託により国鉄SNCFが行う形となっているが、委託先を入札により決定する形で自由化がなされる。ペクレス氏は同日に開くIDFMの取締役会において、自由化の対象とする路線を選ぶための調査開始を決定すると説明。同氏は、昨年末から今年初めにかけて長期に渡り続いた年金改革反対の交通ストに言及し、ストの影響を最小限に留めるためには、民間企業による運営が有効だと言明。運営委託先を決める入札の準備に着手すると述べた。ペクレス氏は具体的に、トランシリアン(パリ首都圏のローカル線)のJ線(サンラザール駅からポントワーズ、ベルノンなどに向かう路線)とR線(リヨン駅からムラン、モンタルジスなどに向かう路線)を、サービスの質に難がある路線として挙げて、サービス向上の手段として自由化を利用する考えを示した。
ペクレス氏はこのほか、2024年にRATP(パリ交通公団)の路線バスの自由化に着手する方針を示した。パリ・メトロ(RATPが運営)と郊外連絡急行RER(国鉄SNCFとRATPが運営)についても、2030年に自由化が完了するようにスピードアップすると予告。自由化によりすべての路線がSNCFとRATPの手を逃れることになるというわけではないが、受託する事業者が何者であっても、サービス向上を約束させるとも説明した。