アイスダンス選手の強姦疑惑、地検が予備捜査

世界級のアイスダンス選手だったサラ・アビトボルさん(44)が15-17歳だった現役時代に、当時のコーチだったジル・ベイエール氏により強姦されたと最近出版した本の中で証言し、注目を浴びている。事件が起きたのは1990-192年だが、アビトボルさんは30年を経てようやく被害を公にすることを決意できたとしている。
証言が真実だとしても、すでに時効が成立しているが、これがメディアにより大々的に報道されたことを受けて、パリ地検は2月4日、「未成年に対する強姦・性的暴行」の疑いでベイエール氏に対する予備捜査を開始した。アビトボルさんに続いてほかにも3人の元選手がメディアを通じて、1970年代から1990年代にかけてコーチから強姦、性的暴力を受けたと証言した。ベイエール氏以外に2人の著名コーチの名前もあがっている。なおベイエール氏はすでに2001年にやはり性的暴力の疑いで職務停止処分を受けていた。
マラシネアヌ・スポーツ相は3日、ベイエール氏を2018年まで仏氷上競技連盟(FFSG)が雇用していた責任を追及して、同連盟のガイヤゲ会長の辞任を要求した。同時に行政調査の開始や刑事訴訟を起こす考えも表明した。これに対して、ガイヤゲ会長は4日夜、スポーツ相との会談後に、辞任要求を拒否する立場を表明した。同会長は、強姦・性的暴力事件が起きたとされる時にはまだFFSGの会長ではなかったが、1998年から今に至るまで(2004-2007年の中断を除いて)会長ポストを保持し、ほかの重要ポストなども兼任してフィギュアスケート界で専横をふるってきた人物として知られる。2002年の冬季五輪に際しての不正疑惑や、一部の有力クラブとの対立、有力な選手及びコーチの離反などもあって、その業績に対する評価は分かれているが、今回のように公に批判を浴びたのはこれが初めて。