二酸化チタンの食品添加禁止、年頭に施行

フランスではこの年頭に、二酸化チタンを含んだ食品の販売が禁止された。各社はそれぞれ投資を行い、この改正を乗り切った。
二酸化チタンは欧州ではE171の名称の添加剤として知られる。発色の着色料として幅広く用いられていたが、ナノ粒子として体内に取り込まれると、遺伝子毒性や発がん性を及ぼすリスクがあるという理由から、フランスでは紆余曲折の末に、食品に限り使用が禁止された。2017年時点では200品目近くがE171を用いていたが、2019年末時点では27品目まで減っており、2020年年頭を以て全廃された。
米食品大手マースは、M&M‘S(チョコレート)にE171を用いていたが、2018年末以来で4400万ユーロをアルザス地方のアグノー工場に投資し、生産工程を見直した。工事は6月まで続けられるが、生産の切り替えは既に完了した。この製品の場合、チョコレートに直接に着色料をコーティングすると、着色料とチョコレートが混ざり、色が濁ってしまうため、チョコレートに半透明なコーティングを行い、その上から着色料をつけるという行程を採用していた。E171はこの半透明の膜に用いられていた。検討の末に、米澱粉を代わりに用いることとしたが、まず砂糖粉を吹きかけ、それから米澱粉でコーティングするという2段階の工程が必要になり、生産ラインに修正を施した。同社は今後、7000万ユーロを投資して、2025年までに欧州の全工場においてE171を全廃する予定だが、本国の米国市場では、消費者の感受性が異なることを挙げて、切り替えは行わないと説明している。
伊ペルフェッティの場合は、「メントス」などのキャンディーの光沢を高めるためにE171を用いていた。同社は代わりに、キシリトールを用いることにしたが、光沢を得るには8-10層のコーティングとすることが必要であり、E171が1回で済むのと比べて費用がかかる。同社は2018年時点で切り替えを行い、それ以来で販売は順調に増加しているという。