「ビッグベンを鳴らせ」、英離脱派議員が要求

1月31日に予定される英国の欧州連合(EU)離脱が迫る中で、同国の下院では与党の離脱派議員から離脱の実現を祝ってビッグベンを鳴らせという要求が出ている。ビッグベンは国会議事堂(ウェストミンスター宮殿)の時計台の大時鐘で、英国版の除夜の鐘としても知られるロンドンのシンボルだが、2017年8月から補修工事が行われており、2021年まで鐘を鳴らすことはできない。離脱派のマーク・フランソワ議員は補修を前倒しで終わらせて、1月31日の午後11時の離脱に際して大時鐘を11回鳴らすことを提案しているが、ホイル下院議長は1月14日、これを実現するには50万ポンドの追加費用が必要なことを明らかにした。これに対してフランソワ議員はBBCとの14日のインタビューで、2018年の第一次世界大戦休戦100周年にはビッグベンを特別に鳴らした前例があることを指摘しつつ、議会の消極的姿勢を批判した。
そもそも離脱は鐘を鳴らして祝うべきことかどうか、という議論もある。離脱の是非をめぐる対立は過去数年来、英国民の分断を招いており、離脱派のリーダーとして振る舞ってきたジョンソン首相も、今後は分断が深まるのを回避したい意向だとみられている。首相は14日、ビッグベン補修を加速する追加費用を調達するためのクラウドファンディングを示唆したが、強硬な離脱派のファラージ・ブレグジット党党首は首相に対して、離脱に際してビッグベンを鳴らし、議事堂前の広場(パーラメントスクエア)に姿を現して堂々と祝え、などとけしかけている。