高齢層の就労促進、報告書が政府に提出

高齢層の就労者の雇用維持に関する報告書が1月14日、政府に提出された。報告書は、政府の依頼を受けて、ベロン氏(給食サービス大手ソデクソ社の会長)らがまとめた。政府はこの報告書を踏まえて、具体策を巡り労使代表と協議を開始する。
政府は年金改革において、平均寿命の延長に伴う人口構成の変化を踏まえて、年齢が高めの層の就労を促進する方針を打ち出している。これとも絡んで、この報告書は注目されていた。報告書は、フランスにおいて、年齢が高めの層の就業率が低いことを問題視。55-64才の層の就業率は52.1%で、欧州平均の58.7%と比べて低い。60-64才の層に限ると、就業率は31%まで下がる(欧州平均は44.4%)。報告書は、この層が就業しやすくなる環境作りなど一連の措置を提案した。
具体的には、まず、加齢の影響を考慮した就労環境の整備のための措置(就労条件の過酷さに関する労使交渉を行う義務の適用の拡大、加齢に伴う職業病の予防を目的とする研究開発への税制優遇措置の適用など)を提案。さらに、高齢層の就業者のコンピテンスの風化を妨げる目的でのトレーニングの強化なども提案された。配置転換等の労働力のモビリティ向上を目的とする社内、さらに業界単位での枠組み作りについても、一連の提案がなされた。本来の退職年齢よりも前に解雇された人が、年金受給開始までの間、失業手当で生活を支えるという形となり、いわば失業保険に費用が転嫁されることになっている問題については、段階的に時短の適用へと切り替えつつ、年金受給を部分的に開始できるといった形の制度作りを進めることを提案した。