強制給餌のないフォアグラ、Aviwell社が開発

クリスマスは例年、フォアグラの最大の需要期となっている。フォアグラは近年、動物福祉の観点から非難の対象となっており、輸入を禁止する国や地域も増えている。そうした中で、強制給餌の伴わない代替製品の開発に、バイオベンチャーの仏Aviwellが取り組んでいる。
Aviwellは、INSERM(国立保健医学研究所)出身の研究者レミ・ビュルスラン氏が起業した。同氏は、人間の脂肪肝の研究をする中で、腸内菌叢が脂肪肝の誘発に関与していることに気づき、同じ仕組みでフォアグラの形成を促進することを考えた。野生の雁は、渡りの前に大量の食物を摂取し、脂肪を蓄えることが知られているが、渡りのない家禽についても同じような代謝作用を実現するため、適切に選定したバクテリアを混合した液体0.3ミリリットルを哺乳瓶を用いて投与すると、強制給餌をしなくてもフォアグラが形成されるようになるという。
本来の仕様書には適合していないことから、製品は「フォアグラ」を名乗ることはできない。今年は契約農家を通じてガチョウ300羽をこの方法で飼育し、製品を出荷したが、完売の盛況だった。製品はキロ当たり1000ユーロと、通常のフォアグラより高いが、これは、1羽当たりで得られる製品が300gと、通常の場合の500gより少なく、また、厳密な管理下に置いて行う飼育期間が4ヵ月と長い(これに対して、強制給餌は12日間で終了する)ことに由来している。Aviwellは、2020年には2000-3000羽を飼育する計画で、その後は1万羽体制の実現を目指す。現在はガチョウのみだが、アヒルに生産を広げることも計画している。