年金改革:マクロン大統領、改革案の「改善」を示唆

フィリップ首相は12月18日、労使各団体の代表と個別会談を行い、年金改革について協議した。19日には、全団体の代表を一堂に集めてフィリップ首相が再度協議を行うことになっており、この機会に年金改革と抗議行動の今後の趨勢が決まると見られる。
フィリップ首相は、年金改革の基本的な骨格について譲らず、細部において修正に応じる構えを見せている。これに対して、大統領府は18日に発表したコメントの中で、マクロン大統領は「改善」を加えることを望んでおり、その対象には、「均衡年齢」も含まれると説明。「均衡年齢」とは、年金受給開始の権利が得られる定年年齢(62才)とは別に、年金会計の収支均衡を図る目的で、欠け目なしの受給を得られる年齢を設定するという構想で、2027年時点でこの年齢を64才に設定するとの方針が、フィリップ首相により発表されていた。この措置には、改革派労組のCFDTが強く反対しており、年金改革反対デモに同労組が合流するきっかけを作った。フィリップ首相は18日の会談でも、「均衡年齢」設定を取り下げる考えは示していなかったが、マクロン大統領はこの案件について「改善」に言及しており、両者の間に温度差があることをうかがわせた。大統領と首相の間に対立があることを示すものか、あるいはある種の役割分担により収拾の可能性を探っているのか、今後の展開が注目される。