ドルボワ年金改革高等代表が辞任、利益相反等の申告漏れ問題で

ドルボワ年金改革高等代表が16日に辞任した。閣僚就任時に行った利益相反等の申告に不備があることが判明し、数日来、高等代表は批判の矢面に立たされていた。高等代表は、不注意で申告に誤りがあったことを認めた上で、自分が現職に留まることで年金改革の実現に悪影響が及んではならないとして、辞任の理由を説明した。マクロン大統領は、残念ではあるが辞任を承認すると発表。近いうちに後任を任命すると予告した。
ドルボワ氏は、マクロン大統領により2017年9月に年金改革高等代表に任命され、大統領が重要課題として位置付ける年金改革案をまとめるための労使協議を進めてきた。同じ役職名で閣僚に就任したのは去る9月で、閣僚就任に伴い当局機関HATVPに提出した利益相反等の申告内容が先頃公表されていたが、これに漏れがあることが判明、物議を醸していた。最初に判明した保険業界関連機関の役員職(無償)に続いて、10件程度の無償の役員・会長職等が申告されていないことが明らかになった。また、私立学校グループIGSに関係した2件の役職は有償であり、報酬額が過小申告されていた上に、公職にある人物による報酬取得を禁止する憲法の規定にも抵触していることが問題視されていた。ドルボワ氏は、各種の役職から辞任し、報酬も返還すると予告し、申告の不備は不注意によるものと釈明していたが、結局辞任に追い込まれた。
ドルボワ氏は年金改革のキーパーソンであり、労組による抗議行動を収束に導けるかどうかの正念場を迎えている今、ドルボワ氏を失うのは大きな打撃となる。後任の人選は難しく、ビュザン保健相がドルボワ氏のスタッフを束ねて引き継ぐのが順当だが、保健相は病院での抗議行動への対応に追われて動きが取れないという事情がある。このほか、一連の名前が挙がっているが、いずれも決め手に欠けており、マクロン大統領がどのような決断を下すか注目されている。