MODEMの架空雇用疑惑:グラール氏に予審通告

中道政党MODEM所属のシルビー・グラール氏が11月29日付で、担当予審判事から予審開始通告を受けた。12月2日に公表された。
予審は、担当予審判事が起訴の是非を決めるために行う裁判上の手続き。グラール氏は、欧州議会を舞台にしたMODEMの架空職員疑惑で追及を受けており、公金横領などの容疑で予審開始が決まったものと見られる。
この疑惑は、2017年春に発覚した。同じ問題で追及を受けている極右政党FN(現RN)の所属議員が、他党の同様の事案を告発した中にMODEMの件も含まれていた。当時、当選したばかりのマクロン大統領は、MODEMに所属する3人を閣僚に起用したが、当時に軍隊相を務めていたグラール氏を含む3人はいずれも辞任した。捜査の進展には時間がかかっており、予審開始が決まったのはグラール氏が初めてとなった。
グラール氏は、マクロン大統領により、欧州委員会の委員として一旦は指名されたが、欧州議会が審査を経て10月10日に承認を拒否するという波乱があった。欧州委の発足はこの12月初頭までずれ込み、結局、フランスからはブルトン氏が委員として就任した。グラール氏は現在、フランス中銀の副総裁を務めているが、中銀は2日の時点で、被疑者の無罪推定の原則を尊重するとして、副総裁の解任は考えていないとするコメントを発表した。
報道によれば、2017年に閣僚職から退いたMODEMのバイルー党首とドサルネーズの両氏も、近く予審開始通告を受けるという。バイルー党首は6日に予審判事により出頭を求められているという。バイルー党首は11月28日の時点で、政治家なら誰でも予審などの対象になるものだ、などと述べて、予審対象になっても、ポー市の市長職から退く考えはないことを明らかにしていた。