仏下院、脱税摘発向けのSNS監視を採択

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仏下院は11月13日、予算法案の審議の枠で、脱税行為を摘発するために税務当局等がSNS上の公開データを自動的に収集・分析する手段を行使することを認める条項(第57条)を採択した。同条項は、3年間のテスト期間の間、税務当局及び税関に対して、SNSやインターネット・プラットフォーム(フェイスブック、Leboncoin、ツイッターなど)上の公開データの組織的な収集・分析を行うアルゴリズムの開発を進めるという内容。
同条の審議では、与党内からも反対が出るなど白熱した論議が交わされた。政府は、脱税手口が高度化していることから、税務当局に妥当な摘発手段を与える必要があると主張したが、連立与党に加わる中道政党MODEMのラトンブ議員は、個人情報の網羅的な収集につながるとして同条の削除を要求。保守野党の共和党も、CNIL(個人情報保護機関)が基本的人権を侵害する可能性があるとして同条を問題視する見解を発表したことを指摘し、目的に比して用いられる手段があまりに大規模だと批判した。
同条項には、最も重大な不正の検知に目的を限定するとの趣旨の修正が審議を通じて施され、最終的に与党勢力による賛成多数で採択された。ダルマナン予算相は、情報収集の基準は所定のもののみが用いられると説明、こうした縛りにより、誰もかれもが監視の対象になるということはないと強調した。利用されないデータは5日後には破棄される旨も定められた。