欧州で直立二足歩行のヒト科絶滅種が発見、1160万年前

科学誌ネイチャーにこのほど、ドイツ南部で発見されたヒト科の絶滅種Danuvius guggenmosiに関する論文が掲載された。1160万年前に直立二足歩行をしていた種だという。
研究論文はチュービンゲン大学のベーメ教授らがまとめた。バイエルン州ハンメルシュミーデ(アウグスブルク)の発掘現場で発見された37点の骨を分析の上で、新種と認定した。37点の骨は、同じ種に属する4体の個体に由来すると考えられ、年代は1160万年前と古い。木の枝を捕まえて移動するのに適したその上腕の形状から、樹上生活をしていたと考えられるが、下肢や腰の形状は直立していたことを示唆しているという。
現在、直立していた可能性がある最古の化石種はサヘラントロプス(通称トゥーマイ)で、これはアフリカのチャドで発見され、700万年前のものと考えられている。それより先に、1160万年前の時点で、欧州に直立二足歩行のヒト科の種が存在していたとすれば、霊長類の進化に関する新たな知見を提供する材料になる。新種のDanuvius guggenmosiと、その後のアフリカにおける化石種との間の系統は明らかではないが、寒冷化に伴い欧州からアフリカ大陸へと南下した可能性も考えられるという。