製薬会社に饗応を受けた医師、処方に影響

レンヌ大学などの研究チームが11月6日付の専門誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルに発表した論文によると、製薬会社から饗応を受けている医師ほど、健康保険公庫が定める基準から外れた処方が目立つことが判明した。この種の調査結果は米国では得られていたが、フランスにおいて大規模な調査が行われたのはこれが初めて。
この調査では、製薬会社による饗応に関する公的データベース(物品の提供、食事の提供、移動・宿泊費の提供など、10ユーロ以上の案件をすべて網羅)と、開業医各人の処方実績に関する公的データベースを照合する形で、2016年の実績を、4万1000人を超える開業内科医について調べた。これによると、饗応を受けていない医師は、何らかの饗応を受けた医師と比べて、長期の投薬が推奨されていない血管拡張剤やベンゾジアゼピン(向精神薬)の投与が少ない、抗生物質や血圧降下剤、スタチン(コレステロール降下剤)などについてジェネリック医薬品の投与が多いなど、公庫のために、また患者のために推奨されている処方をする傾向があることが確認された。また、饗応を受けた医師の場合、その金額の大小による行動の差は見受けられず、少額でも饗応を受けると処方の行動に変化が及ぶ様子が見て取れるという。ちなみに、内科開業医のうち9割近くが、2013年以来で何らかの饗応を製薬会社から受けたという。