英国のEU離脱協定案、期限内の承認は絶望的に:EUは再延期を検討へ

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英国議会は10月22日、欧州連合(EU)離脱に関するEUとの協定案(Withdrawal Agreement)を国内で適用するための関連法案である「離脱協定法案(Withdrawal Agreement Bill、以下WBA)」を原則的に承認することを決議した(賛成329、反対299)。しかし、迅速審議によってWBAを24日夜までに成立させるという政府の動議は否決された(反対322、賛成308)。110ページもあるWBAを短期で審議するのは無理だというのが理由。これにより、10月31日の離脱期限までに離脱協定案が議会で承認される可能性はほぼなくなった。
そのためジョンソン首相は、EUが離脱期限の再延期に関する決定を下すまで、英国議会による離脱協定案の審議をいったん停止すると発表した。
これを受けて欧州理事会のトゥスク議長はEU加盟27ヶ国の首脳に対して、離脱期限の再延期を受け入れるように勧告した。EU加盟国は23日に大使級会合でこの勧告について協議する。ただし全ての加盟国が延期に応じる用意があるかどうかを確認することが目的で、すぐに決定を下すわけではない模様。
英国議会が19日に離脱協定案の採決を、WBAの採択後に先送りした時点で、ジョンソン首相はEUに離脱期限を2020年1月31日まで延期するよう要請していた。英首相府は22日、EUが1月末までの延期を認めるならば、解散総選挙を提案する方針を示唆した。ただし、EU側は延期には応じても、より短期の延期を提案する可能性もある。