下院で移民・難民政策が審議に:フィリップ首相が見解を表明

下院は10月7日、移民・難民政策について審議を行った。決議の伴わない審議で、フィリップ首相らが政府の見解等を説明した。
この審議は、マクロン大統領の要請を受けて実現した。大統領は、移民・難民政策を極右などポピュリズム政党による政府批判の道具にさせてはならないとして、今回の審議の実施を決めた。フィリップ首相はこの機会に、国籍取得(年間6万人)の要件としてフランス語の能力の水準を従来より高くすることを提案。また、移民受け入れのクオータ制導入についても、恐れずに検討に応じると言明した。ただし、難民受け入れと家族呼び寄せについては適用を拒否し、乱用の対策と基準の強化で対応する考えを示唆、就労目的の移民について、導入するとしたら国籍別とするか、部門別とするかなどを検討すると説明した。首相はまた、政府開発援助(ODA)を与える条件として移民の発生を抑制する努力などを求めることを提案。さらに、シェンゲン協定の見直し、欧州レベルでの受け入れ基準の調和化、同化政策の改善、能力のある人々の受け入れの促進などの方向性も示した。
同じ機会にビュザン保健相は、不法滞在移民を対象にした医療援助AMEについて、受益者となる条件と医療の内容について説明した上で、医療援助は人道的配慮によるものであり、制度の枠組みを守らなければならないと力説。AME受益者の自己負担枠の導入や、難民申請者が医療提供を受けられるまでの制限期間の設定といった方策には反対する姿勢を明確にした。