政府、2020年社会保障会計予算法案を公表

政府は30日に2020年社会保障会計予算法案を公表する。政府はその中で、2020年中に収支を黒字化するとの目標を断念し、2023年に先送りとすることを決めた。
現行の2019年の社会保障会計の赤字は54億ユーロとなる予定。一時は7億ユーロの黒字に転じるとも予想されていたが、収支が悪化して赤字継続となった。2020年にも51億ユーロの赤字となる見通し。会計別では、年金公庫(老齢連帯基金を含む)の赤字が40億ユーロと最も大きく、健保公庫でも30億ユーロ超の赤字が出る。半面、家族手当公庫と労災保険公庫では合計で20億ユーロ強の黒字を記録する見込み。
収支予測が悪化した理由としては、まず、マクロ経済予測の後退に伴う社会保険料収入の目減りが挙げられる。また、年金会計の支出も、社会の高齢化と、最後の年金改革の効果が薄れたことにより、増加の勢いが強まっている。しかし、それ以上に、政府が認めた一連の購買力増強措置による収支の悪化が目立っている。月額2000ユーロ未満の年金受給者についてCSG(社会保障会計の財源となる目的税)の増税を撤廃したことによる減収分は16億ユーロに上る。また、残業手当に係る社会保険料の減免措置の導入も、社会保障会計の収支悪化に直結する。こうした措置について、国は減収分の補填を否定しており、政府が決めた購買力増強措置のしわ寄せが社会保障会計に生じる結果を招いている。
支出面でも、2020年には医療支出の増加率上限が2.3%と高めに設定された。これは46億ユーロの支出増に相当する。また、月額2000ユーロの年金受給者についてはインフレ率並みの支給額改定が認められており、これも従来予定比での支出増につながる。