民家からチマブーエ

美術品鑑定のチュルカン事務所は23日、コンピエーニュ市に住む個人が所有する絵画がチマブーエの作品であることが判明したと発表した。評価額は400万-600万ユーロに上るという。オークションハウスのアクテオンが10月27日、サンリス市で開く競売に出品される。
チマブーエ(1272-1302)はフィレンツェで活躍した前ルネサンス期の画家で、その作品はルーブルの「聖母と天使たち」を含めて11点が現存している。発見された作品は、キリスト受難の場面の一つ「侮辱をうけるキリスト」を描いたもので、小型(25.8×20.3cm)の板絵。今日知られている2点のキリスト受難図と共に、2枚続きの祭壇画の一部だったと考えられるという。
この絵画の所有者は高齢の女性で、コンピエーニュ市内の自宅の台所と居間の間の廊下に長らく飾られていた。本人と家族は高い価値があるものとは考えておらず、本人はどのような経路で入手したか覚えていないという。アクテオン社に競売のために持ち込み、アクテオン社がチュルカン事務所に鑑定を依頼したところ、チマブーエの作品であることが判明したという。
チュルカン事務所といえば、トゥールーズの民家の屋根裏からカラバッジョの絵画が発見された件(2016年)でも鑑定家として関与していた。この時は結局、真贋の決着がつかずにフランス政府は先買権の行使を見合わせ、絵画は結局、競売を経ずに外国の収集家が相対取引にて買収することが去る6月に発表されたばかりだった。触るものが何でも金になる体質ででもあるのか、それとも知られざる名作があまたの家屋に隠れているのはよくあることであるのか、今回の件がどのように決着するかで見当がつくかもしれない。
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