作家のヤン・モワックス氏、ユダヤ人差別問題で窮地に

映画監督・作家のヤン・モワックス氏(51)が論争の渦中にある。新作小説「オルレアン」について家族が内容に虚偽があると告発したのに続いて、過去のユダヤ人差別の文書が発掘され、批判を受けている。業界に顔が利く同氏だけに、肩を持ってくれる有力者も多く、8月31日に放送されたトーク番組「ONPC」に予定通り出演し、ユダヤ人差別問題について謝罪した。
この事件では、同氏が21才の時に、反ユダヤのイラストを同人誌に掲載していたことが発掘報道により明らかになった。同氏は当初、イラストに併載の文章を書いたことを否定していたが、後にそれも認めて謝罪。ルモンド紙によれば、同氏はその後も、少なくとも2013年まで反ユダヤ・修正主義者らと親交があった。同氏を表立って批判するのはむしろ少数派で、同氏とその周辺が生き残りをかけて、全力でコネを動員したものと見られる。契約先の出版社グラッセにとっても、新作小説「オルレアン」はゴンクール賞も狙える話題作との意気込みだっただけに、ここが正念場となる。